下らなくも愛しい日常
「大っ嫌いだ!!」
「ああ、結構だ」
「冷血漢!!」
「格下のくせに」
「いつだって、無視ばっかりで」
「言いたい放題言いやがて」
「こちらの気持ちも考えないで」
「泣きわめくだけ泣きわめいて」
「俺が傷ついたって構わないんだ」
「何も感じないと思っていやがる」
「その非常っプリといったら!」
「その傲慢さといったら」
「「もう2度と顔も見たくない」」
リボーンとランボは付き合いだけは長い。それは誰もが認めるところだった。
ただ、お互いがまともに意思疎通をしているところを見たことがないというのも全員が認めるところだった。
いつもランボがリボーンを見つけては襲いかかり、それを返り撃ちにされて、泣きべそをかく。リボーンはそんなランボの様子をチラッとみて、後は無視を決め込む。
そんなランボをみた周囲はやれやれとため息をつきつつ、ランボを慰めながらリボーンをたしなめる。
リボーンは一瞥だけ残して無言で背を向ける。
そのあとをランボがまた追いかけていく。
その繰り返しだった。
「待ってよリボーン」
ただ、お互いがまともに意思疎通をしているところを見たことがないというのも全員が認めるところだった。
いつもランボがリボーンを見つけては襲いかかり、それを返り撃ちにされて、泣きべそをかく。リボーンはそんなランボの様子をチラッとみて、後は無視を決め込む。
そんなランボをみた周囲はやれやれとため息をつきつつ、ランボを慰めながらリボーンをたしなめる。
リボーンは一瞥だけ残して無言で背を向ける。
そのあとをランボがまた追いかけていく。
その繰り返しだった。
「待ってよリボーン」
「うるせえ、気安く呼ぶな」
「グッ・・・そんなこと言うことないだろ?!」
「はっ、綱吉にでも優しくしてもらえばいいだろ」
「なんだよ!!リボーンのバカ、鈍感、冷血漢!!!」
「…」
「…な、なんだよ?!怖くなんて!怖くなんてないんだかんね!!」
はあ、とため息をついてリボーンは踵を返すとそのまま廊下を歩きだしてしまう。
拒絶するような背中をみたランボは、口を動かし、何かを訴えようと手を伸ばそうとするが結局伸ばされることはなく。「が・ま・ん…」と口の中でつぶやいた。
はあ、リボーンがまたため息をついて今度は立ち止まる。しかし、振り向くことはしない。
遠ざかっていく背中が急に止まったところで、背中にドンと振動が響く。おぼれた人間がやっと見つけた命綱にすがりつくように、必死にすがりついてくる腕と、じんわり染みてくる水分の気配を感じ、またもう一つ、男はため息をついた。
「なんやかんやいって、ランボは必ずリボーンを追いかけるね」
「はは、俺たちがなんやかんやいってランボを慰めてる時の小僧の顔も見ものだしなあ」
周囲を痴話げんかの延長に利用するのはやめてほしいと、うんざりされていることを二人は知らない。
「こちらを見てもくれない」
「甘やかされるだけ甘やかされて」
「一言でいい、言葉がほしい」
「俺が言葉をかける価値があいつにあると?」
「冷血漢、鬼、サディスト!!」
「アホ牛、格下、目ざわりだ」
「でも、どうしても追いかけずにはいられない」
「でも、どうしても意識から締め出せない」
「「まったく、呪われた関係だ!!」」
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